邪悪な天使
リン・グレアムを読まずしてロマンスは語れない! 傲慢イタリア人富豪が要求する、逃げ場の無い愛人契約!
ルチアーノ・ダ・バレンサが釈放された──その知らせにケリーは動揺した。 5年前、婚約者だった彼に裏切られ、その直後に彼が横領の罪で逮捕されて、二人の関係は終わった。その彼が無実だったなんて! 出所した彼は、ケリーの祖父に以前貸した大金の返済が滞っているので、祖父母とケリーが住んでいる古い城を差し押さえると言い出した。追い出されても、行くあてもお金もないのに……。屈辱をおして彼を訪ね、猶予が欲しいと懇願したケリー。するとルチアーノは思わせぶりな態度で、こう訊ねた。「君はまだバージンなのか?」