記憶喪失の花嫁
目覚めたら、隣には裸の男性――あなたは私の夫なの? 懐かしいのにキスはぎこちない彼を、花嫁は信じるしかなかった。
目が覚めたとき、彼女は何も覚えていなかった――隣に眠る男性が誰なのかも、自分の名前も。不安に駆られて、ホテルの部屋をかき回した彼女が見つけたのは、純白のウエディングドレス。すると、眠っていた男性が目を開けた。豹のようにしなやかな体に端整な顔立ちの彼は、彼女が記憶をなくしたと知るとわずかに顔をこわばらせて教えてくれた。彼女の名はホイットニー。彼、ゼーンとハネムーン中の花嫁だと。だが美しい夫は、目に欲望を浮かべるものの彼女をベッドに誘おうとせず、キスさえもためらう。彼は本当に私の夫なの……?