眠れる森の貴婦人
キャンディス・キャンプ幻の初期作 19 世紀、優雅な紳士はおてんばな少女にレディになるための手ほどきを頼まれて…。
小さな町で母娘ふたりで暮らすジェサミンはドレスもペチコートも大嫌い。ある日、ズボンをはいて馬車の停留場にいると、降りてきた男性にいきなり“ぼうや”と呼びかけられ、周囲に笑い物にされてしまう。顔を真っ赤にして振り向いた彼女の目に飛び込んできたのは、洗練された装いに身を包んだ、見たこともないほど見目麗しい紳士。まるで彼女がレディであるかのように優雅に謝罪され、ジェサミンは急に自分の身なりが恥ずかしくなった。つい反抗的な口をきいたものの、思いがけず彼がジェサミンの家に滞在することになって……。
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著者紹介キャンディス・キャンプ著者プロフィール
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である。