メディチ家の花嫁
思いがけない展開が待ち受けるヘザー・グレアムの濃厚なロマンス。伯爵末裔に誘われ、甘く危険な迷宮へ──。
「おはよう、愛する人。僕たちが結婚したことを皆に伝えなければ」ベッドの脇で不敵な笑みを浮かべるマーカスの言葉をぼんやり聞きながら、クリスは自らの愚かさを悔やんだ。数日前、ヴェネチアを訪れたばかりのクリスは名門メディチ家から突然の招待を受けた。だが奇妙なことに当主マーカスに彼女を歓迎する様子はなく、逆に激しい憎悪をぶつけられて困惑するばかりだった。直後、屋敷内で不穏な事件が起こり、動揺するクリスにつけ込むようにマーカスは熱い誘惑を仕掛けてきたのだ。愛のない結婚──すべては彼の罠だったの?
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著者紹介ヘザー・グレアム著者プロフィール
情熱的なロマンスとスリリングなサスペンスの名手として名高い、世界的ベストセラー作家。歴史物やパラノーマル作品にも積極的に取り組み、100冊にも及ぶ著作はおよそ20カ国語に翻訳されている。数々の受賞歴を誇り、雑誌やテレビの世界でも活躍するなど、名実ともに人気を得ている作家である。太陽と海をこよなく愛し、作品の舞台としても好んで描く南フロリダに暮らしている。