言いだせなくて
彼の寂しさが心に響き、彼の優しさがすべてを包む。私は婚約者の兄に恋をした。世界中の女性から絶大な支持を得るサンドラ・ブラウン至高のロマンス。
14歳で家族を亡くしたジェニーは、牧師夫妻のもとで厳格に育てられた。夫妻には二人の息子がいた。放蕩者で家族からも疎まれている兄ケージと、信仰あつく優しい弟のハル。ジェニーはやがてハルと婚約するが、彼は結婚を前に、亡命者救済のため政情不安の中米へ向かうと言いだした。ハルの身を案じて思い悩むジェニーに、ケージは体を投げだしてでも弟を思いとどまらせるよう説得する。そしてついに迎えたハルの出発前夜――残酷な運命が動きだした。
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著者紹介サンドラ・ブラウン著者プロフィール
5人姉妹の長女として生まれ、幼いころから人形遊びよりも本を読むのが好きな子どもだったという。作家を志したきっかけは、テレビ局での仕事を解雇されたことだった。NYタイムズのベストセラーリストに多数の作品を送り込み、1991年8月には3作品が同時に入るなど、アメリカのロマンス作家界ではリーダー的な存在で、ロマンティック・サスペンスの女王とも呼ばれている。夫とテキサス州アーリントンに暮らす。