紅いドレスは涙に濡れて
19世紀、公爵家を舞台にした人気シリーズ第2弾。秘密を抱いたとき、諦めたはずだった。愛する喜びも、愛される幸せも。再会の扉が開かれ、過去がふたたび時を刻み始める。
著者:キャット・マーティン /
訳者:山本やよい
訳者:山本やよい
ブランスフォード公爵家の次男リースは戦争で脚を負傷し、故郷ブライアウッドの屋敷へ戻った。傷ついた彼を迎えたのは父親の死、そして最愛の恋人エリザベスの裏切りだった。かつて二人は結婚を誓い、彼女はリースの帰郷を待つと約束した。なのに実際は待つことはおろか、年上の伯爵と結婚し、子供までもうけていたのだ。ある晩、屋敷に血相を変えたエリザベスが訪ねてきたときもリースは容赦しなかった。だが叩き出そうとした瞬間、彼女の発した言葉がリースの心を揺さぶった。「私が信頼できるのはただ一人、あなただけ……」