残酷な遺言
踏みにじられた初恋の破片が、いまも心を突き刺している…。せつなくも官能的なE・ローウェルの純愛ロマンス
私生児と蔑まれて育ったせいで傷つくことに慣れているララにも、絶望の底へ突き落とされた過去があった。4年前のある夜、初恋の人カーソンに純潔を捧げようとしたとたん、彼はララの出自を持ちだして冷酷に拒絶したのだ。一糸まとわぬ無防備な自分と、鎧のように軽蔑をまとった彼……。思いだすだけで全身が恥辱に焼かれ、心が凍りつく。いま、仕事でカーソンと再会したララは早くもくずおれそうになっていた。相変わらず魅力的な彼が、瞳にあからさまな欲望をたたえて見つめてきたのだ――あの夜をやり直そうとでもいうように。
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著者紹介エリザベス・ローウェル著者プロフィール
1975年にアン・マックスウェル名義でデビュー。82年よりエリザベス・ローウェルとしてロマンスを書きはじめる。NYタイムズなどベストセラーリストの常連で、受賞歴も豊富。創作範囲はロマンス、SF、ミステリー、歴史小説、ファンタジーなど多岐にわたるが、自分の信念をもっともストレートに表現しているのがロマンスだと話す。同じく作家である夫との共著もある。