うたかたの輪舞曲
ヒストリカルの名手が19世紀NYを舞台に描く華麗なるロマンス。
天涯孤独の暮らし、ゆえなき投獄……。母国イギリスで辛酸をなめたクレアは、亡母のつてで、とある公爵家の別荘での仕事を得てアメリカへ渡った。きらびやかな社交界に圧倒される彼女だったが、容姿が似ていることから人々に当の公爵夫人だと思い込まれていることに気づく。情熱とは無縁の生き方をしてきた私が恋多き女性に間違われるなんて。その瞬間、クレアの心に、ある案がひらめいた。このまま公爵夫人の名を借りて、社交界随一の魅力的な男性とひと夏の熱い恋に身を焦がすのだ――華やかで激しくもはかない花火のように。
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著者紹介ナーン・ライアン著者プロフィール
牧場経営者の娘としてテキサスに生まれる。作家を目指してミステリー小説に何度も挑戦するが、最後まで書ききることができなかった。あるとき雑誌に掲載されたロマンス小説の記事を読み、これこそ自分の得意分野だと確信。以来、大好きなアメリカ史をモチーフとするヒストリカル・ロマンスを数多く発表し、瞬く間にベストセラー作家となる。現在は米国屈指のリゾート地であるアリゾナ州スコッツデールに夫と暮らす。