安息の地へふたたび
漫画家 藤田和子も大絶賛、〈レイントリー3部作〉いよいよ佳境!
その刑事の捜査方法は、実に奇妙なものだった。殺害現場で遺体のそばにうずくまり、まるで死者に語りかけるようにつぶやいている。ホープはその新しい同僚、ギデオン・レイントリーを少し離れて見つめていた。高級なスーツに身を包み、刑事には見えない雰囲気をたたえているが、高い検挙率を誇る優秀な人物だ。まさか犯罪組織とかかわって情報を得ているのでは? ホープは思いきって彼に疑問をぶつけた。するとギデオンはこう答えた――僕は死者と話せる、と。初めは冗談だと思ったホープだが、やがて信じられない出来事が……。