公爵と裏通りの姫君
傷ついた公爵を拾ったのは、貧民街の男装の乙女──身分違いのふたりが咲かせる、ヴィクトリア朝の恋の花。
第9代ソーンリー公爵の命の灯は、暴漢の手によって消されようとしていた。逃げた花嫁を追い、貧民街になど足を踏み入れたせいだ。運命を呪う公爵だったが、颯爽と現れた男性に救いだされ、手厚い看病を受ける。目覚めた公爵の瞳に飛びこんできたのは、あるはずのない胸の膨らみ──そう、恩人ジリーは女性だったのだ。治安の悪い場所で働くため、幼い頃から女性らしさを拒絶して生きてきたジリーは、今も男装を貫いている。しかし、男物のシャツでは隠しきれない可憐さと、意外にもうぶな一面が、公爵の男の部分を刺激して……。
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著者紹介ロレイン・ヒース著者プロフィール
イギリス、ハートフォードシャーの生まれ。作家になるのが長年の夢で、テキサスの大学を卒業後、マニュアル本やプレスリリースのライターといった職を経て、念願の小説家デビューを果たす。USAトゥデイやNYタイムズ紙のベストセラーリストにたびたび登場し、受賞歴も多数。