偽りのエンゲージ
キャンディス・キャンプの名作19世紀ロマンス!嘘から始まる恋もある? 天真爛漫でキュートな、伯爵令嬢の恋騒ぎ──
あんな嘘をついた報いだ──伯爵令嬢カミラは馬車の中でため息をついた。病に伏せる祖父を安心させるため、婚約者がいるなどとつい口にしてしまったのは先日のこと。そのせいでこうして祖父の屋敷へ“いもしない婚約者”を紹介しに行くはめになり、あげく考え事に耽っていたせいで道に迷ってしまった。途方に暮れたカミラは通りすがりの見知らぬ男に道を尋ねた。男の名はベネディクト。端整な顔つきながら大柄で無骨で傲慢そのものの男だが、ひょんなことからカミラはベネディクトに、偽りの婚約者を演じてもらうことになり……。
-
著者紹介キャンディス・キャンプ著者プロフィール
新聞記者の一家に育ち、10歳のころから小説を書き始める。クリスティン・ジェイムズのペンネームも持ち、現代小説と歴史小説の両方を手がける人気作家として活躍中。欲望と陰謀の渦巻く19世紀のイギリスを舞台にした、ちゃめっけあふれる楽しい作品で知られているが、実はアメリカ出身で、生粋のテキサス人である。