修道院で永遠(とわ)の誓いを
愛と微笑みの作家リンゼイ・サンズが、中世イングランドを舞台に描く珠玉作。外の世界を知らない籠の鳥はその夜、見知らぬ騎士の花嫁となった。
イングランド王の愛人だった母を亡くし、修道院で育てられたロザムンド。外界と切り離された静かな日々は、修道女となる前夜、突然終わりを迎える。父王が修道院を訪れ、今夜おまえは勇猛な騎士の花嫁になると宣告したのだ。しかも、会ったばかりの彼とすぐさま結婚を“完全なもの”にしなければならないと。意味もわからぬまま、気づけばロザムンドは誓いの言葉を口にしていた──荒々しくも繊細な顔立ち、歴戦の覇者にふさわしい鋼の肉体をした花婿アリックの隣で。その夜、夫は震えるロザムンドに触れようとしたが……。