花の巴里で待ち合わせ(巴里:パリ)
19世紀パリの魔法にかけられ、蕾は可憐に花ひらく。人捜しのためパリへやってきた秘書のエスコートは、放蕩者の次期伯爵で…。
秘書として慎み深く生きてきたインディアの最愛のおばが、たった一人で海外旅行に出かけ、消息を絶った。いても立ってもおれず、彼女はおばの旅を斡旋したと思しきデレク・ソーンダーズを訪ねる。放蕩者として悪名高いこの次期伯爵は、責任をもっておばを連れ帰ると宣言したが、彼を信用できないインディアは自らも捜索の旅に同行する決心をする。かくて二人は万博開催中の華やかなりしパリへ赴くが、花の都のめくるめく魔法と放蕩貴族の巧みなエスコートに、堅い蕾のようだったインディアの心は、甘く優しくほどかれていき……。
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著者紹介ヴィクトリア・アレクサンダー著者プロフィール
ネブラスカ大学を卒業後、TVレポーターとして華々しい成功を収めたのち、1995年に作家デビューを果たす。これまでに30作以上のヒストリカル・ロマンスを世に送りだし、そのたびに各紙ベストセラーリストの上位に登場している。夫はTV局の元同僚で、彼の名前は作品中の亡夫役としてしばしば使用されているという。ネブラスカ州オマハ在住。