若き天才パイロット、ジョー・マッケンジーの心は、一人の女性の虜になった。
天才的な頭脳で飛び級を重ね、若くして屈指の研究者となったキャロラインは、戦闘機開発プロジェクトのためネバダの空軍基地に招かれた。上官は数々の功績を誇る伝説のパイロット、ジョー・マッケンジー大佐。キャロラインは彼の前で、横柄で鼻持ちならない女を演じることにした。それが唯一、血気盛んな男たちの世界で余計な注目を引かずにすむ方法だったから。だがジョーはそんな彼女を見据え、極めて冷静に言った――君は男とつきあったこともないようだな。処女とわかればここでは厄介だ。だから今後、君は僕の女になればいい。【新装版】
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著者紹介リンダ・ハワード著者プロフィール
アラバマ州の小さな田舎町で生まれ育ち、現在もそこで夫ギャリーと暮らす。ロマンスの女王と呼ばれ、ニューヨークタイムズやUSAトゥディのベストセラーリストの常連。アメリカのロマンス小説部門でさまざまな賞を獲得し、日本でも女性読者の熱狂的な支持を受けている人気作家である。6人兄弟の2番目として生まれ、幼いときから読書を好んだ。初めて創作を手がけたのは9歳のとき。それ以来、自分の楽しみのために物語を書き続けていた。地元の短大に進学したが中退。その後はトラック運送会社に勤め、17年間にわたって経理関係の仕事に携わる。24歳のときに結婚し、同時に、夫の先妻の子である3人の母となった。1980年、思い切って原稿を出版社に送ったことをきっかけに、ついにプロの作家としてデビュー。30歳のときであった。その非凡な才能が世に認められ、1986年からは作家業に専念している。1998年には『マッケンジーの山』で、ハーレクイン社の読者コンテストでベスト作品賞、ベストヒロイン賞、ベストヒーロー賞の三冠を獲得している。その他、『炎のコスタリカ』などの作品がある。