銀の沙漠にさらわれ
「欲しいものは、奪う」18歳の無垢な乙女は、君主(シーク)との結婚を強いられ…。大ベストセラー作家、幻のデビュー作!
著者:ジョアンナ・リンジー /
訳者:琴葉かいら
訳者:琴葉かいら
18歳になった令嬢クリスティーナの初めてのロンドン滞在は、フィリップという男のせいで台なしになる。裕福そうな身なりに、社交界で異彩を放つ漆黒の髪と浅黒い肌──セクシーな風貌に惹かれたのも束の間、彼はいきなりクリスティーナに求婚し、唇を奪ったのだ。思わず彼の頬を打ち、クリスティーナは逃げだした。数日後、彼女は就寝中に襲われる。目隠しをされ、肩に担がれ、何日も経て辿り着いた場所は、見渡すかぎりの砂の国。暴漢が顔を覆っていた布を取る。クリスティーナは息をのんだ。それは、あのフィリップだったのだ。