壁の花の願いごと
壁の花になったのも、あなたに会うための運命。可憐な令嬢は、陰謀うずまく社交界で熱いまなざしの男性に出会うが…。
社交界にデビューして2年めを迎えた子爵家の令嬢クレアにとって、今夜の盛大な舞踏会は大切な催しだった。優雅にワルツを踊り、今度こそ理想の花婿候補に見初められるのだ。冷え冷えとした屋敷で問題だらけの家族と暮らすクレアには、結婚はただひとつの希望だ。しかしクレアは昼間の散歩中に足をくじいて、歩くのもやっとになってしまう。ワルツなど踊れるはずもなく、みじめな気持ちで部屋の片隅にぽつりとたたずんでいると、見覚えのない容姿端麗な男性が声をかけてきた。熱く真摯なまなざしにクレアの胸は高鳴ったが……。
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著者紹介ジェニファー・マクイストン著者プロフィール
獣医であり感染症研究者でもあるが、科学の教科書よりもロマンス小説を読むほうを好む。ジョージア州アトランタに夫と二人の娘、一風変わった動物たちと暮らす。著者の公式ウェブサイトはwww.jenmcquiston.com、Twitterのアカウントは@jenmcqwrites。