最新刊

ずっと ずっと かぞく
創刊第1号

ここで、たいせつな仲間たちにつぎつぎとであう。
そして、ひとりひとりと見つめあう。「いっぴき」としてではなく……
自分とおなじ「ひとり」としてむきあうことになる。

ずっと ずっと かぞく

  • 写真:ジョエル・サートレイ
  • 文:アーサー・ビナード
  • 定価:本体1800円(税別)

写真家ジョエル・サートレイJoel Sartore

Joel Sartore

写真家。1962年、米国オクラホマ州に生まれる。かつてリョコウバトが何十億羽も北アメリカの空を飛んでいたのに、絶滅に追いやられたことを、子どものころに知ったジョエルは怒りを覚え、それを忘れなかった。ネブラスカ大学でジャーナリズムを学んだのち、ナショナル ジオグラフィックのカメラマンとなる。各地で取材活動をつづけ、多くの動物写真を撮る。2005年、妻の病気がきっかけとなり、ネブラスカ州の自宅近くの動物園で撮影を始めたことが、絶滅の波に抗う「フォト・アーク」のプロジェクトヘとつながる。世界で人間の保護下にある生きもの、約1万3千種のすべてをポートレートにおさめるという壮大な計画のもと、ジョエルは今日もきっとだれかと見つめ合っているはずだ。

アーサー・ビナードArthur Binard

Arthur Binard

詩人。1967年、米国ミシガン州に生まれる。ニューヨーク州のコルゲート大学で英文学を学び、卒業と同時に来日、日本語での詩作を始める。第一詩集「釣り上げては」(思潮社)で中原中也賞、「日本語ぽこリぽこり」(小学館)で講談社エッセイ賞、「さがしています」(童心社)で講談社出版文化賞絵本賞、「ドームがたり」(玉川大学出版部)で日本絵本賞を受賞。詩や絵本の翻訳も多く手がける。文化放送のラジオでは「アーサービナード 午後の三枚おろし」が平日に放送されている。2017年、早稲田大学坪内逍遙大賞の奨励賞に選ばれた。

あとがき一部抜粋「不自然な自然の中のぼく」

ジョエル・サートレイの写真を見つめていると、いつも声がひびいてくる気がする。不思議に思うが、当たり前のことともいえる。ジョエルは世界をあちこち旅して、会える動物たちにどうにか会って、シャッターをきりながら一匹一匹に耳をすましている。だから一枚一枚に、動物の言い分が宿るわけだ。
しかしもうひとつ、べつの声もかさなってひびいているように、ぼくの耳には聞こえる。ありえないかもしれないが、どこか無謀な希望みたいな、ぜったいにあきらめない声だ。
みんなの命がつながるために、ずっと語りかけてくる感じで、ぼくが高二の夏にカナダで味わったスリルとおなじ波長だ。

PHOTO ARK

「PHOTO ARK」とは

世界の動物園・保護施設で飼育されている1万3,000種の動物すべてを写真で記録する撮影プロジェクト。ナショナルジオグラフィックの写真家ジョエル・サートレイが中心となって立ち上げました。動物の姿を記録し、発表することで、絶滅の危機にある動物への関心を高め、また未来の世代に動物の姿を伝えることを目的としています。“ARK”とは箱舟のことを指し、“PHOTO ARK”とは「写真版ノアの箱舟」を意味します。サートレイは撮影のために25年を費やす予定で、現在すでに約8,000種まで撮影し終えています。

ナショナル ジオグラフィック協会

ナショナル ジオグラフィック協会

「ナショナル ジオグラフィック協会」は科学と教育を推進する世界有数の非営利団体。本部は米国ワシントンD.C.に置かれている。そもそも1888年に「地理知識の普及と発展」を目的に設立され、電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルが会長をつとめたこともある。これまで1万件以上の研究調査や探検プロジェクトを支援し、さまざまな教育活動を通じて人びとの相互理解と地球環境の保全に取り組んでいる。

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