ハーレクイン文庫
妹を妊娠させた許しがたきロス侯爵をこらしめるため、ケイトは少年に扮し、彼の屋敷へと忍び込んだ。だが、ただ責任を取らせたくて銃で脅すつもりが、あろうことかその銃が暴発し、侯爵に当たってしまう。動転したケイトは、意識を失った侯爵を馬車に乗せ、自分の領地ハーゲイトまで連れ帰ると、必死に看病した。やがて侯爵は意識を取り戻すも、むしろ問題はそのあと起こった。妹をたぶらかした相手がロス侯爵ではなかったと判明したうえ、彼がケイトに、不埒な誘惑を仕掛けてきたのだから……。
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- 頁数
- 368頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年09月01日
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- 著者
- デボラ・シモンズ
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- 訳者
- 大谷真理子
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年08月23日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93464-2
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- 書籍番号
- HQB-464 (初版HS-132)
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モニター
家族思いで純真だけど勇敢なヒロインと、名声も財産も手に入れ、人生に退屈しているヒーローのお話です。ヒーローは最初からヒロインにぞっこんだけど、素直にそういえない。ヒロインもヒーローを心から想うようになったのに頑固さが邪魔をして素直に打ち明けられない……という流れが大好きな私にはピッタリでした! 不器用で頑固な主役二人の葛藤も「本当はお互いにぞっこんなのにね~」と、ほくそえみながら読みました。脇役も味のある人が多いので、楽しかったです。
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モニター
ヒロインの困難を片っぱしから解決していくヒーローがとにかく素敵。冷静沈着ながら包容力のあるヒーローで、ひたすら大好きなヒロインのために行動します。でも、それがヒロインにはいまいち伝わらず、読者にはそれが面白くもあり、やきもきさせられました。個人的にはグレイがケイトに何らかの「予感」を感じる厨房でのシーンが好きです。是非読んでみて下さい! この本の関連本『シャーロットの冒険』、『最後の子爵』もお薦めです。
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モニター
出会いの瞬間はとてもスリリングです。思いがけないことからグレイの介抱をすることになったケイトの揺れ動く心がどうなっていくのか気になりました。ケイトは守るべきもののために強く生きていかなければならなかったから、泣くこともできなかった。そんなケイトの涙にグレイは真心を感じたんだと思う。ケイトの危機の際にグレイが愛に気づいたラストは、ジーンときました。二人の本当の初対面が運命的です。
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モニター
実は再読でしたが、今回久しぶりに読んでみて、本当に面白くて再度ワクワクしてしまいました。『シャーロットの冒険』のヒロインに密かに思いを寄せていたヒーロー、ロス侯爵の冒頭のぼやきっぷりからクスリとさせられますデボラ・シモンズらしい、ユーモアと冒険と家族愛(使用人も含めて)がたくさん詰め込まれた素敵な作品です。
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モニター
負傷したヒーローをヒロインが看病するのですが、看病中のヒロインの心情、行動は読んでいて楽しかったです。最初からテンポよく、あっという間に読めましたが、ヒロイン妹の本当の相手が誰なのか?という謎な部分もあり、読み応えがありました。
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モニター
伯爵家ではあるものの、使用人もろくにいない家に住む責任感の強いヒロインと、世間からは冷酷といわれているが実は熱い情熱を持ったヒーローとの物語でした。ちょっとした行き違いがもどかしくもありながら、いつになったら分かり合えるのか、とドキドキしながら読み進めました。デボラ・シモンズの本は初めてでしたが、機会があれば他の本も読んでみたいです。
日本では『狼を愛した姫君』でデビュー以来、ヒストリカルの分野でナンバーワンの人気を誇る作家。壮絶な戦いのシーンもある中世の物語と、社交界が華やかなイギリス摂政時代の物語を描き分ける。「どの作品も個性の際立ったものに仕上がるよう心がけている」と語る。米国オハイオ州在住。