ハーレクイン文庫
5歳になる息子を幼稚園に迎えに行った帰り道、停車中の高級車から降りたった男を見て、スカイは凍りついた。歳月を経ても、魅力的な姿は見間違いようがない。ルチアーノだ。6年前、スカイはイタリア名家の長男である彼と愛し合っていた。だが彼の弟が突然、自分もスカイと関係を持っていると言い、あげくにスカイには身に覚えのない証拠写真まで持ち出してきた。そして弟を信じたルチアーノは、罵声とともにスカイを捨てたのだ。その彼がなぜここに……? スカイは混乱し、息子の手を握った。ルチアーノに生き写しの、息子の手を。【今月の究極:恋のマッチメイカー】
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2012年04月01日
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- 著者
- エマ・ダーシー
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- 訳者
- 加藤由紀
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年03月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93437-6
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- 書籍番号
- HQB-437 (初版R-2111)
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モニター
身分差というものが分からない世界で生きているので、ヒロインを排除しようという男性の家族の気持ちが、いまひとつ分かりません。しかし、親に認められたい弟の気持ち、そして罪を告白する弟は好きです。ハーレクインの良さは、人の気持ちの機微にはらはらさせられたり、いじわるな人やプライドが高い人も、ああこんな人いるいると思えるところです。家族の対面の場面は思い切りそんな楽しみを味わえました。
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モニター
息子を守ろうとする母親の強さと、息子の幸せを一番に考える母親の優しさに溢れた物語です。過去にひどい仕打ちを受けたにも関わらず、息子の人生のためにルチアーノやその両親を受け入れようとするスカイ。そこには、ルチアーノの母親もまた、息子であるルチアーノや孫のマットを愛する気持ちが溢れていました。そして、最後に皆を幸せに包むのは、無邪気で愛情に溢れたマットの言葉、感動のラストです。
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モニター
弟の嘘を信じスカイを捨てたルチアーノが真実を知り、スカイと何としてもやり直したいと思い、彼女の不安を察して家族も何もかも捨てようとするその心情が読んでいてひしひしと伝わり、感情移入してしまいました。家族の心がラストに向けて少しずつ歩み寄り、『花嫁と呼ばれる日』に教会にいるスカイとルチアーノを見たルチアーノの父がスピーチを考えている場面に感動してしまいました。
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モニター
一つの大きな嘘に引き裂かれた二人が身分違いであったり、さまざまな障害を乗り越えてもう一度絆を取り戻していく過程が良かった。
フランス語と英語の教師、コンピューター・プログラマーを経験したのち、ロマンス小説の作家に転身。人と接するのが好きというだけあって、人物描写に特に優れており、登場人物それぞれを生き生きと魅力的に描いている。豪ニューサウスウェールズ在住。