ハーレクイン文庫
剣を我が手に
騎士の身分を捨て、鍛冶屋として暮らすケイン。卑劣な男に狙われた美しく無垢な娘を守るため、再び剣を手にするが…。<愛と称号と財産と>シリーズ。
数多くの武勲を立てて名を成した、誉れ高き騎士ケインは、殺戮の日々にいやけが差し、剣を捨てて村の鍛冶屋となった。再出発の地でようやく穏やかな日常を手に入れかけたとき、輝く美貌と無垢な心をあわせ持つ領主の娘ソフィアと出会う。彼女にしつこく言い寄っているサー・グリエルは醜悪な男で、目的のためには暴力をふるうことも辞さない卑劣な輩だった。求婚を拒んだため、彼に痛めつけられたソフィアを目にして、ケインのなかで眠っていた騎士の魂が息を吹き返した。ソフィアの身はおれが必ず守ってみせる――この命をかけて。
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- 頁数
- 368頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2009年01月01日
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- 訳者
- 木内重子
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-93201-3
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- 書籍番号
- HQB-201 (初版HS-141)
読者レビュー
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中世物なら当たり前のように騎士と姫君のストーリーを期待してしまうけれど、この作品は戦争に疲れ、騎士の身分を捨てたヒーローが主人公です。騎士であることに悩むヒーローは人間らしく身近に思えます。戦争の醜さを知っているからこそ、平和な日常のかけがえのなさがわかり、肉親の愛情に恵まれなかったからこそ、愛する人の大切さがわかるのかなと思いました。彼の気持ちを理解し行動してくれる仲間たちの友情に感動しました。スケールが大きい読み応えばっちりの作品です。
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長女出産後に大学で書くことを学び、作家となった。15世紀のイギリスを舞台にした作品を好んで書いている。その時代は政治の面でも科学の面でもとても刺激的で、すばらしいロマンスの背景を作り出してくれるからだという。米カリフォルニア州在住。