ハーレクイン文庫
幼いころに両親が離婚して母親にひきとられたレイーヌ。パリの寄宿学校で孤独な生活を送っていたが、母の死を機に初めて父がハワイにいるのを知り、再会を決意する。ホノルルに着き、父の住む島への乗り継ぎ便に困っていると、居合わせた航空会社の男性が小型機で送ってくれることになった。だがディロンと名乗る彼は偶然にもレイーヌの父の共同経営者で、彼女の素性を知るや、突如として敵意をむき出しにした。「15年遅かったな、社長の道楽お嬢さま」蔑まれる理由もわからぬまま、飛行機は彼女を乗せて飛びたった。
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- 頁数
- 208頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2011年06月01日
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- 著者
- ノーラ・ロバーツ
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- 訳者
- 城和子
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- 定価
- 681円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年05月19日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93375-1
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- 書籍番号
- HQB-375 (初版L-191)
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モニター
愛情を与えてくれない母親の元で、孤独感を抱えながら育った主人公レイーヌにとって、母親の死を機に再会した父親や、父親の友人たちの対応は望んでいたものではなく、さらに強い孤独感に苛まれてしまいます。そんな中、ディロンという男性と出会い、恋心と孤独感のせめぎ合いの中で、どんどん彼に焦がれるレイーヌ。レイーヌの心境に巻き込まれるように読み進めると、楽しい場面でもどこか寂しさを覚え、父親や友人たちとの交流も緊張感やよそよそしさに溢れていて、辛いものに感じました。しかし、改めてじっくりと読んでみると、よそよそしさや緊張感の中に彼らの戸惑い、気遣い、優しさが垣間見えてきます。人々の心が微妙にすれ違っていたのが、徐々にぶつかり合い、遠かった距離を近づかせていく。その人間模様がとても綿密に描かれていて、引き込まれるように読み上げてしまいました。ディロンとのやり取りは、その時々で変わる様々な感情のぶつかり合い。登場人物だけでなく読者である私まで翻弄され、目が離せません。まっすぐな恋心のぶつかり合いが、読み終わったあとに爽快感を与えてくれる作品でした。
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モニター
つらい運命を受け入れるため、自分の感情を押し殺してきたレイーヌ。そんな彼女がたったひとつ望んだもの、それは生き別れの父親との和解。自然の宝石箱のような神秘の島で、レイーヌの人生に奇跡はおきるのでしょうか? さわやかな風がさぁっと駆けぬけていくような、爽快な読後感。魅力的な脇役に囲まれて、主人公たちの個性もいきいき。最高にロマンチックな南国の楽園デートを堪能できます! ロマンス初心者にも強くおすすめ。
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モニター
この度、モニターに見事当選し、ハーレクイン初挑戦のアラフォー主婦です。
この本の主人公は、見目麗しい英語教師レイーヌ・シモンズ。母親が亡くなり、15年ぶりに父親に会うべくホノルル国際空港に降り立ったのでありますが、読み始め若干3ページにして早くもロマンスの気配が! しかもその男性は、偶然にも父親のお知り合い。そんでもって父親の元へ連れて行ってもらうこととなり、そこで彼から強引なキス。いやはや相手が美形男子で何より。その後24時間以内にスピード展開ですよ。ロマンスとは縁遠い私にはドキドキの連続です。
レイーヌはハワイに着くまではロマンスのかけらもない日々。それがあっという間にハッピーエンド。これが運命の出会いというんですかね。読み始めると、エンディングが気になり、あっという間に読了。いやぁ、HQの世界って不思議です…しばし日常を忘れました♪ -
モニター
母を亡くして、父に会うためにハワイを訪れたものの、父と会ってもぎこちなく、父の事業の共同経営者であるディロンにも冷たくされ…レイーヌが海辺の砂の上に膝を抱えて座り込み、涙を流すシーンは、彼女の孤独がひしひしと伝わってきて胸が痛みます。でも、大地のようにあたたかくヒロインを包み込む家政婦・ミリの存在や、ハワイの自然、そしてディロンの愛によって傷ついた心が癒され、レイーヌが幸せになる過程が感動的でした。
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モニター
寂しい子ども時代を過ごしたヒロインが、15年ぶりに父親に会いに行き、ヒーローと運命的な出会いをします。ヒーローにひどい誤解をされて、自分が傷ついても、父親のために弁解をしないヒロインがとても素敵です。読んでいて涙が止まりませんでした。誤解が解けて潔く謝るヒーローも魅力的で、読み終わった後、また読み返したくなる本です。
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モニター
無垢なヒロインというのは周りにいないのでもてあましますね。芯が強くて賢いのはいいのですが。ヒーローが勝手に悩んだり傷ついたりと、忙しかったですが古典の香りがする作品でした。
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モニター
悪い女と誤解される純真な主人公。嫉妬とすれ違い。せつなくて、たまりません。ヒロインの性格がおとなしめなので、かわいくて、応援したくなります。すこし昔の作品のため、倫理観が古風で、私はとても好感が持てました。傲慢なヒーローが振り回しているようで、実は無自覚なヒロインに振り回されているという展開。こういうのが読みたかったと思わせる、王道とも言える名作です。大満足。おすすめです。
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モニター
初めてときめきを覚えた男性ディロン。自分のことを金目当ての悪女だと決めつけて、何かとつらくあたってくることに傷つきながらも、父親とのコミュニケーションを何とか取ろうとするレイーヌ。長年離れていた娘に戸惑う父親。3人の心模様と、美しい島ハワイを舞台に繰り広げられる人間模様。1度読みだしたら止まらない、ノーラマジック全開の作品でした。5回読んでも涙がでました。
メリーランド州に育ち、1981年、『アデリアはいま』でデビュー。以来、天性のストーリーテラーとして精力的に執筆活動を続けている。98年、『マクレガーの花婿たち』で初めてNYタイムズのベストセラーリスト第1位に輝き、翌99年以降はすべての作品がリストに登場。別名義で書いものも含め、160作以上のベストセラーを世に送り出し、総発行部数は4億部を超える。