ハーレクイン文庫
美女と悪魔
19世紀初頭の英国。戦争で身も心も傷つき、隠遁生活を送るダヴェントリ男爵は、余命いくばくもない祖父のためにやむなく、隣人の娘アンジェラに求婚することに。
貧しくも心やさしい娘アンジェラのもとへ、ある日、隣の伯爵家の跡継ぎダヴェントリ卿が訪ねてきた。戦場で醜い傷を負ってからというもの仮面で顔を覆い隠し、隠遁生活を送る彼は、村人から“悪魔”卿と恐れられている。そのダヴェントリ卿が私にいったいなんの用だろう?アンジェラが警戒しながら用件を尋ねると、ダヴェントリ卿は重い口を開き、唐突に結婚を申し込んだ。死が迫る祖父を喜ばせるための、期限つきの偽りの婚約を……。心を閉ざした男に惹かれるとも知らず、アンジェラは承諾した。
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- 頁数
- 368頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2010年06月01日
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- 著者
- デボラ・ヘイル
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- 訳者
- 吉田和代
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- 定価
- 776円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-93302-7
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- 書籍番号
- HQB-302 (初版HS-185)
読者レビュー
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モニター
デボラ・ヘイルの作品は初めて読みました。ルーシャスの堅く閉ざされた心を少しずつ開いていくアンジェラが素敵でした。なかなか、自分の気持ちに素直になれないルーシャスにイライラしながら・・・・でも最後はホッとしました。他にもデボラ・ヘイルの作品を読んでみたくなりました。
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アンジェラの応答が面白くて、知らぬ間に自分がアンジェラになって、1818年のイギリスに行ってました。優しく芯がしっかりしていて、弟おもいで誰に対しても思いやりをもって接するし。まっ、おばさまには、ちょっとキツイ言い方をするけど。それは、おばさまに意地悪をされてきたから仕方ないけど。最後は、愛が結実してめでたしめでたし。(^。^)最高でした。
子供のころ歴史に興味を持ち、10年かけて自分の家族の系譜がジョージ王朝時代のイギリスまでさかのぼることを調べた。この間に、小説に生かせる魅力的な史実をいくつも掘り起こすことができたと語る。1997年にアメリカ・ロマンス作家協会のゴールデン・ハート賞を受賞。中世のウェールズや19世紀イングランド、近代アメリカと、さまざまな時代を書き分ける実力派である。