ハーレクイン文庫
思い出の海辺
兄の結婚を機にオランダへ移り住んだ看護師クリスティーナ。希望に満ちた新天地で、ハンサムな院長ドゥアートに「美人じゃない」と冷たくされて傷ついて…。
一緒に住んでいた兄が結婚するのをきっかけに、 看護師クリスティーナは生活の場をオランダに移そうと決めた。 兄の美しい婚約者に邪魔者扱いされて悩んでいたときに、 ちょうど仕事を紹介してくれる人がいたのだ。 希望に満ちてオランダへやってきたものの、現実はそう甘くない。 何よりも、怜悧な美貌の院長ドゥアートが平然と、 クリスティーナを無視するばかりか、批判的な態度すらとる。 「君は美人でもないのに、ずいぶん自分に自信があるんだな」 着任するや浴びせられた言葉に、彼女は頬をこわばらせた。
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- 頁数
- 200頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2019年03月01日
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- 著者
- ベティ・ニールズ
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- 訳者
- 南あさこ
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2019年02月15日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93937-1
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- 書籍番号
- HQB-937 (初版I-1654)
読者レビュー
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mint
自分の容姿に自信がなく、都会暮らしよりも田舎に帰りたくなる気持ちや家族を含めて人との付き合い方などクリスティーナと個人的に重なる部分が多く、先が気になる感じでした。恋の行方が最後までわからないのですが、それはベティ・ニールズ作品特有のもので、良い意味で焦れったさが相変わらずでした。
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だまりこ
ヒロインの恋心の動きが丁寧に描かれています。ヒーローの心情が初対面時と、最後だけ。ヒロインを想うばかりに冷たい態度を取るヒーローに、読み終えるまで愛されない哀しさが切ない。同僚からは信頼されていて、故郷に会いに行く友人もいるのに。自己評価は低いヒロイン。そんなヒロインを見守ってきたヒーローの大きな愛に、読書後は暖かい気持ちになれた作品です。
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モニター
ヒーローの弟に恋をしたヒロインですが、つれなくされる都度ヒーローがスッと現れ、救ってくれたり諭してくれたり。そしていつの間にかヒーローへの愛に気づいてしまったヒロインが愛らしいです。自分ではなく弟を好きなのだと思い込んだヒーローは、なかなか本心を語ってくれないので、もどかしい気持ちで読み進みましたが、ラストは男らしい素敵な告白シーンでした。
イギリス南西部のデボン州で育つ。オランダ人の夫と14年間その故郷に住み、看護師として病院で働いた。イギリスに戻った後、1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンスは多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。