ハーレクイン文庫
空港で、ローレルは癒えない心の傷を抱えたまま立ち尽くした。 滑走路に乗りつけた車から降りてくる、長身の男性に目をこらす。 クリスチアーノ。見るだけで胸が締めつけられる夫の姿がある。 子どもを流産したとき、夫は連絡さえくれなかった。 大会社を背負っているとはいえ、初めての子どもだったのに── 冷たいクリスチアーノに耐えきれず、ローレルは家を出たのだ。 いま、2年の別居の末に、離婚をするため戻ってきたローレルを、 彼は何事もなかったかのように見つめ、掠れた声で囁いた。 「今晩は君のホテルに泊まる」
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年08月01日
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- 著者
- サラ・モーガン
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- 訳者
- 西江璃子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年07月21日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93821-3
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- 書籍番号
- HQB-821 (初版R-2768)
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モニター
熱く求め合うのと同じ激しさで相手を責め続ける2人が、どうやってお互いを許し受け入れていくのかとドキドキしながら読みました。自らの過ちを認め、ローレルの辛い過去も全てを受け止めるクリスチアーノの愛が素敵でした。
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モニター
シチリア、夫婦の再生というと話の展開が想像できてしまうところですが、これは一味違います。ヒロインの頑なさはかなりのもので、簡単にヒーローを許してしまう物語に物足りない人にお薦めです。ヒーローはしっかり反省して、ヒロインを大きな愛で包み込んでくれる最高のシチリア男でした。ヒロインもただ意地を張っているわけではないので、傷つき臆病になっている心を読み解いてください。
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モニター
ローレルとクリスチアーノはお互いに想いあっているのに、言葉や態度は冷たくてもどかしく思いました。ローレルは子供を失ってから心を閉ざしていて辛い想いを誰にも相談せずに一人で耐えてきたのは大変だったと感じました。二人がお互いの想いを早く相手に伝えるといいなと思いながら読みました。
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さいみ
離婚を求める英国人の妻ローレルとそれを受け入れないイタリア人大富豪の夫クリスチアーノ。そのきっかけとなる「事実」がいったい何なのか? ローレルがここまで頑ななのはなぜなのか?と、核心部分が終盤まで明かされず、じれったくもあり、ひきこまれました。シチリアの美しい風景とクリスチアーノのローレルへの情熱的な愛にあふれた作品で、読後感は幸せいっぱいです!
イギリスのウィルトシャー生まれ。看護師としての訓練を受けたのち、医療関連のさまざまな仕事に携わり、その経験をもとにしてロマンス小説を書き始めた。すてきなビジネスマンと結婚して、二人の息子の母となった。アウトドアライフを愛し、とりわけスキーと散歩が大のお気に入りだという。