ハーレクイン文庫
豪奢な屋敷で何不自由なく育ったチェシーだったが、 父亡きあとは使用人部屋に移り、マイルズに雇われていた。 頬に傷跡が走る孤独な主人の影に、チェシーは心惹かれるが、 ある日、マイルズに求婚されて、悩んだ末、退職届をだした。 彼に愛などないのは明白だったから……。 だがマイルズは、仕事を辞めるまでの4週間は少なくとも僕に従うべきだと、執拗に婚約指輪を買おうとする。 だから、チェシーは値崩れしないアンティークものを選んだのだ。 別れてから彼が売れるように。凍りついた涙のような結晶を。
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- 頁数
- 224頁 / 文庫判
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- 発行日
- 2017年06月01日
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- 著者
- サラ・クレイヴン
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- 訳者
- 高木晶子
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- 定価
- 682円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2017年05月24日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-93808-4
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- 書籍番号
- HQB-808 (初版R-1866)
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モニター
物語は終始ヒロイン視点で進むので、ヒロインの気持ちや感情の揺れがよく理解できます。逆にヒーロー視点がないので、最初はヒロインへのプロポーズがとても唐突に感じたのですが、再読すると、セリフや態度からヒロインへの想いがいつ頃からだったのか、よくわかりました。グイグイいくタイプのヒーローと違い、このヒーローのヒロインへの控えめな想いが私には逆に熱く深く感じられて、新鮮で素敵にうつりました。
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モニター
可愛いお話だと思いました。読み始めると、落ち着いていたヒロインの生活に立て続けにいろいろなことが起こるので、 物語に引き込まれます。けれど徐々にヒロインの気持ちの変化や恋心に焦点が当てられ、終盤に向けて全てがきれいに収まる展開は見事です。最初からどうなるのかとドキドキするし、ヒロインの恋心がなんだか幼くて、それを追う自分もゆっくりと恋をした気分になります。
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クランベリー
幸せな人生を諦めかけていたヒーローと、人生をやり過ごすように生きていたヒロイン。始まり方のまずさと自信のなさから、素直に気持ちを伝えることができず、お互い愛されていないと思い込み…。求める心があれば、愛も幸せも、きっとそこにある、そう感じられる物語です。普段は穏やかな大人の愛情で包み込もうとするヒーローが、じれて、やきもちを焼く姿も必見です!
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モニター
健気で控えめなチェシーと大怪我のせいで孤独なマイルズ。マイルズのチェシーへのさりげない愛情表現や優しさは素敵だったけれど、それを全部ネガティブにとらえてしまうチェシーに少しイライラしてしまう場面もありましたが楽しく読めました。ラストシーンからのその後の二人がどうなったのか気になるところです。
イングランド南西部サウス・デボン生まれ。海辺の家で本に囲まれて育った。学校卒業後は地元のジャーナリストとしてフラワーショーから殺人事件まで、あらゆる分野の記事を手がけた。ロマンス小説を書き始めたのは1975年。以来、もっとも情熱を傾けているのは執筆だが、余暇にはレストランでの食事や観劇、欧州旅行を楽しむという。