20歳のマドリンは灼熱のカサブランカに降り立った。知人の叔母が亡き夫の伝記を書くのを手伝いに来たのだ。怪我をした知人に代わってマドリンを迎えに来たのは、アラブ人の姿をした、ビクターという男性だった。彼は砂漠のオアシスにある病院の医師で、鷹のような迫力ある存在感に、マドリンは圧倒された。その後、病院で患者に優しく接する彼の意外な一面を見て、マドリンはますます惹かれずにいられなくなる。でもビクターはわたしのことを子供扱いしかしてくれない。それに、彼にはいつも妖艶な美女がしっかりと寄り添っている……。