ハーレクイン・シリーズ
招かれざるシンデレラ
闇に浮かぶ荘厳な古城の門の向こうには、危険に満ちた未知の世界が待ち受けていた。
ようやくサルデーニャの古城にたどり着いたのは寒い雨の夜だった。まるで要塞のように冷たく堅牢な城を見て、ベスはおじけづいた。城の主がこの外観のように冷然とした人物でなければいいけれど。イタリア一の大銀行のオーナーであるチェザリオ・ピラスこそ、こうしてロンドンからはるばるやってきた理由なのだから。あいにく彼は不意の訪問客に迷惑そうな顔を隠そうともしなかった。だが、どこか暗い陰の漂う端整な顔立ちが魅力的なのは間違いない。ベスは腕の中の赤ん坊を抱き直した。見とれている場合じゃないわ。そして、早く用件を言えと促すチェザリオに、思いきって告げた。「ここに来たのは、この赤ちゃんがあなたの子供だからです!」
-
- 頁数
- 160頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2013年02月20日
-
- 著者
- シャンテル・ショー
-
- 訳者
- 深山咲
-
- 定価
- 723円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- 発送予定日
- 2013年02月07日(予定)
-
- ISBN
- 978-4-596-12828-7
-
- 書籍番号
- R-2828
読者レビュー
-
読者レビューはまだございません。
同じテーマから探す
ロンドン育ちの英国人作家。少女の頃から頭の中でお話を作るのが大好きで、10代の頃にはミルズ&ブーン社のロマンスを読んでいた。20歳で結婚、第1子の誕生とともにケント州の海辺に移り、現在も在住。浜辺を歩きながら小説のキャラクターを考えるという。趣味はガーデニングや散歩で、チョコレートには目がない。6人の子供の母親でもある。