ハーレクイン・シリーズ
「お願い、スイートルームのお客のパソコンを持ち出して」ホテルの同僚の頼みに、トーニーは仰天した。一夜の火遊び中に撮られたあられもない写真を消去したいのだという。客の名はナヴァール・カジエ、フランスの大物実業家だ。メイドとして遠くから眺め、ひそかに憧れていた彼が、破廉恥な行為に及んでいたと知り、トーニーは愕然とした。それでも同僚の懇願に根負けし、嫌々ながら引き受けたものの、パソコンに手をかけた現場を押さえられてしまう。蒼白となった彼女に、ナヴァールは露骨な取り引きを持ちかけた。「君の時間を金で買いたい。断るなら、警察を呼ぶ」 【ベスト作品コンテスト2012年下半期 第7位入賞作】
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年12月05日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 松尾当子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年11月22日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12800-3
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- 書籍番号
- R-2800
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- ミニシリーズ
- 予期せぬプロポーズ
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モニター
二度読みの楽しみがある物語です。あらすじから受ける印象よりもヒロインはしっかりとした意思と強さを持った女性です。実はこの作家さんは苦手だったのですが、ヒロインの潔い姿勢に惹かれて一気に読みました。さまざまな事があきらかになった後、もう一度読み返すとよりヒーローの人柄が浮かび上がるのが嬉しい作品です。
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モニター
ヒロインのさっぱりとした性格のよさは気持ちがいいです。弱いタイプではないのに応援したくなります。読み進めていくうちに、何もかも全く違う二人がだんだんと惹かれあっていくのが分かるので、嬉しくなってしまいました。また、前作のカップルが登場するのもシリーズの楽しさですね。ラストに思ってもみなかった真実があり、本当にびっくりしました。もう一度初めから読み返す人が多いと思います。うまいなあ、リン・グレアム!
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モニター
二人の思い入れがちぐはぐに噛み合わなかったり、冒頭でナヴァールと密会する美人女優の存在が影をさしたりするたびに、作品に入り込んでじれったくなったり冷たい目線になったりします。最後まで目の離せない展開ですが、やっぱり本を閉じるときにはウフッですね。
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モニター
リン・グレアムの王道をいくストーリーで、面白くて一気に読んでしまいました。ヒーローはとても傲慢で、酷いことを言うのですが、それに一生懸命耐え、謙虚であり続けるヒロインにウルウルします。ヒーローの秘密がラストの方で明かされますが、ちょっと納得の内容です。
ホテルのメイドであるトーニーと、フランスの大物実業家であるナヴァールの出会い、そして、その後の展開に、ドキドキの連続です。メイドのトーニーが、大物実業家の婚約者を演じるなんて、本当に可能なのか……、また、どうして、そんなことが必要になったのか、その背景を知ると、奥深く、興味が増してきます。読み進むと、自分がそのお話の中に入りこんでいくのがわかります。こんな展開を想像していなかったので感動し、素晴らしい小説です。