ハーレクイン・シリーズ
「ザラの代わりに、私がセルギオスと結婚するというの?」父の理不尽な要求にビーは動揺した。大物実業家に娘を嫁がせて事業を立て直そうとした父は、美人のザラで失敗するや、姉のビーに白羽の矢を立てた。おまえからあのギリシア人にプロポーズするんだと言われ、ビーはあきれたものの、父に半ば脅され、セルギオスに会いに行く。彼のようなプレイボーイが私を妻にするはずがないと、外見に自信のない彼女は高をくくっていたからだ。ところが、セルギオスの口から出てきたのは意外な言葉だった。「教師の君はザラよりいい母親になりそうだ。検討しよう」 【ベスト作品コンテスト2012年下半期 第3位入賞作】
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年11月20日
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- 著者
- リン・グレアム
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- 訳者
- 柿沼摩耶
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年11月09日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12795-2
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- 書籍番号
- R-2795
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- ミニシリーズ
- 予期せぬプロポーズ
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モニター
事業のために娘を結婚させようとする父に怒りを覚えるが、病気の母のため結婚するビー。いとこの子供達のため結婚するセルギオス。全く愛情のない結婚だったが、本当のやさしさにふれ、惹かれあっていく二人の心の変化が、とてもロマンティックな作品でした。
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モニター
妹の代わりに愛人のいる傲慢な男性と結婚なんてどう考えてもばかげているし、条件が3人の子供のよい母親になること、とは。小学校の先生としてのキャリアと生来の気立てのよさで自分を励まし、周りの者も彼女に励まされていく。そんなビーも夫に惹かれるにつれて、契約に入っていた夫の愛人の影にネガティブになってしまう。夫はこの結婚をどこまで本物にするつもりなのか、主人公じゃなくても気になって一気読みしてしまう作品です。
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モニター
義理の妹の代わりに好きでもない人と結婚するなんて、しかも相手は自分を女としてみてくれないなんて絶対ありえないと思いながら読んでいましたが、二人がお互いのことをわかって、意地をはったりけんかしたりしながら恋が始まっていく様子にだんだん引き込まれていきました。ヒロインのビーが優しく強く、けなげでかわいくてとても魅力的で応援したくなるタイプのヒロインでした。
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モニター
最初は契約結婚でしたが、わりと最初の方からセルギオスは独占欲むき出しだった気もします。母性に溢れたビーが反発しながらも、セルギオスや可愛い子どもたちの心の隙間を埋めていく様子に、心があたたまりました。リン・グレアムの物語は、胸が痛くなるほどヒロインに辛く接するヒーローが多いのですが、今回の作品は独裁的なヒーローながらも行きすぎではなかったので、読後はすっきりしていました。
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モニター
まずは、ヒーローのあまりの傲慢ぶりに腹が立って仕方がありませんでした。でもいとこの子供たちのために便宜結婚が必要と考えたこと、お金で解決することを選ばなかったのは、ヒーローの埋もれた優しさからだったのかしら。こんな傲慢ヒーローが大きなおっぱいに弱いというのがすごく笑えました。ヒロインもしっかりしているのに、なんだかんだと考えながら、ヒーローに夢中になってしまいます。二人ともだんだん変わっていったのでしょうね。傲慢ヒーロー、最後にちょっとショックを受けるんだけど、たりない。もっといじめてやりたかったです。
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モニター
リン・グレアムの作品なので、読む前から絶対楽しませてくれると安心して読み始めました。非情な父の命令により、ヒロインのビーはギリシア人大富豪のセルギオスにプロポーズをしなければならなくなった。彼が欲しい妻とは、亡くなったいとこの3人の子の母親となり、家を完璧に管理し、そして愛人と会う自由を認めるといったもの。介護が必要な母を盾に取られ、逃げ場のないビーは便宜上の結婚をしようとします。過去に傷つけられたビーとセルギオスがおずおずと歩みよりながらも、すれ違う姿にハラハラしながら読み進めました。過去の傷から愛に臆病になるセルギオスとは逆に、ビーは素晴らしい包容力を見せます。こんな女性になれたら素敵だろうなと思わせるヒロインでした。傲慢な態度の陰に、傷ついた少年の心が見え隠れするセルギオスの姿にも惹かれます。二人とも魅力があるので、読後感もスッキリでした。
北アイルランド出身。10代のころからロマンス小説の熱心な読者で、初めて自分で書いたのは15歳のとき。大学で法律を学び、卒業後に14歳のときからの恋人と結婚。この結婚は一度破綻したが、数年後、同じ男性と恋に落ちて再婚するという経歴の持ち主。小説を書くアイデアは、自分の想像力とこれまでの経験から得ることがほとんどで、彼女自身、今でも自家用機に乗った億万長者にさらわれることを夢見ていると話す。