ハーレクイン・シリーズ
魔法のランプ
このランプは本当に願いをかなえてくれるの?それなら、あの人の愛をください。
「財布を拾ってくださったお礼に、どちらかをさしあげるわ――五百ドルの現金か、それとも三つの願いをかなえてくれる魔法のランプのどちらかを」ミセス・ハニカットがそう言ったとき、バージニアはもちろん現金を選ぶべきだった。アルバイトをしながら調理師学校に通う生活はとても苦しく、支払いができないために電話も止められているのだから。でも、なぜか心は古いランプのほうに傾いていく。ランプの魔力を信じきっている柔和な老婦人を傷つけたくないし、それに何より、彼女の息子ワイルダーの表情が気に入らない。コンピューター会社の社長の彼は、おとぎ話なんて信じていない。どうせきみも金を選ぶんだろう、という目で挑戦的に見つめてくる。彼の鼻をあかしたくて、バージニアはとっさに答えていた。「わたし、ランプをいただきます」ああ、なんてこと……。
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- 頁数
- 192頁 / 新書判
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- 発行日
- 1998年06月20日
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- 著者
- リタ・C・エストラーダ
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- 訳者
- 霜月桂
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- 定価
- 759円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-8335-8812-9
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- 書籍番号
- T-312
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