ハーレクイン・シリーズ
ザラはケータリング会社で働くウエイトレス。いつもはパーティ客たちに忙しく給仕をしているが、今夜は違った。親友のエマがデザインしたドレスを着て大使館のパーティにまぎれこみ、デパート王のロシア人男性に近づいてデザインを売りこもうとしている。うまくいけば、世界中の店にエマのドレスが並ぶかもしれない。すべては親友のために引き受けた、気軽なひとときの気晴らしだった。近づく富豪の名はニコライ・コマロフ。さまざまな女性との噂が絶えない彼の顔は、ゴシップ誌で確認ずみ。でも、実物は雑誌の写真以上だった。会場で今、彼にじっと見つめられ、ザラは思わず息をのんだ。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年04月20日
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- 著者
- シャロン・ケンドリック
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- 訳者
- 茅野久枝
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2012年04月06日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-12726-6
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- 書籍番号
- R-2726
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モニター
シンデレラには優しいゴッドマザーがいました。でも、現代のシンデレラには少し野心家な親友が、彼女の舞踏会へのドレスと招待状を用意していました。そこで出会ったのは過去に傷を持つ、ロシアの凍てつく大地のように冷たい目をしたヒーロー。自分の信念を持ちながらも、夢見ることを忘れず、ちょっとした勇気を持ち、必要な時にはその勇気を出せる強さを持つヒロイン。そしてその強さに惹かれながらも自分に正直になれないヒーロー。でも、最終的にはシンデレラは幸福になれます。お伽話と違うのは自らの手で幸せを掴み取るということ。「少しの勇気」と「ちょっとしたきっかけ」……ロマンスに必要なのはこの2つがキーなのかもしれません。
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モニター
パーティーやドレスの描写が生き生きとしていて、世界に引き込まれます。広い肩幅とたくましい上半身、細い腰と長い足でスーツを着こなす、危険なほどハンサムな俺様が素敵です。
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モニター
やっぱり無理! 親友の頼みで潜り込んだパーティー会場に背を向けて走り出すザラ。知性と良識があるが故の行動だったが、それを逃げたと思い、ハンターの本能で追いかけるニコライ。その後もプライドと愛と誤解を重ねながら、ゆっくりと時間をかけて、だんだんとお互いがなくてはならない存在になっていくのが、穏やかな流れで書かれている作品です。じんわり感を楽しみたい方には超お勧めです。
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モニター
モニターとして読ませていただきました。私はつい最近長く付き合っていた彼氏と別れ、しばらく恋愛はいいかなと思っていましたが、この本を読んでやっぱり恋愛がしたい! と思いました。主人公ザラの気持ちに気付かず思い込みに頼ってしまっているニコライに、どうして男ってこうなの!? と思いながらもその強引さにはときめいてしまいます。シンデレラストーリーというと、女の子はあまり努力せずに大富豪から一目ぼれされ、特に努力していなくても幸せになれるというものを連想しますが、ザラは自分の幸せを黙って受け入れる女性ではありません! 本当にこれでいいのか、と葛藤していく様子はとても共感できるものがありました。
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モニター
女性なら誰だって、愛する人とずっと一緒にいたいもの。だからこそ、永遠の約束がほしい。でも、それを言葉にするわけにはいかない。主人公ザラの気持ちがよくわかる。愛するがゆえに自分らしさを押し殺し、彼の気持ちを優先してしまう。そんなザラに共感を覚える半面、ヒーロー、ニコライの独りよがりで傲慢な態度もどかしい。でも、やっぱり、ラストは素敵なハッピーエンドが待っている。だから、HQ愛読者はやめられない。
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モニター
大富豪と一般の女性の恋物語……というと、よくある話になってしまいますが、とにかくこの作品は(特にヒロインに)とても引き込まれる作品です。ヒロイン(ザラ)の思考、貞操観念、独立心の全てがとても共感でき、単純にヒーロー(ニコライ)に幸せにしてもらえるシンデレラストーリーとは異なります。身分も国籍も考え方も全く違う男女の駆け引きにとても引き込まれました。相手に対して臆病な二人の一味違ったラブストーリー、おススメです!
英国のウエストロンドンに生まれ、ウィンチェスターに在住。11歳からお話作りを始め、現在まで一度もやめたことはない。アップテンポで心地よい物語、読者の心をぎゅっとつかむセクシーなヒーローを描きたいという。創作以外では、音楽鑑賞、読書、料理と食べることが趣味。娘と息子の母でもある。