ハーレクイン・シリーズ
ひとりじゃないから
恋する楽園 Ⅴ
夜の闇で顔の傷は隠せても、心の傷だけは隠せない。
シンシアは二十六歳だが、いまだ生活のすべてにわたって母親の言うなりだった。自らの夢を追うこともなく、母の選んだ地味な服を着て、作家である母の激務を支えて、ひたすら尽くしている。これは死んだ父との約束だもの。絶対に守り通さなければ。だが、休暇で訪れたリゾート島でシンシアの心は揺れていた。久しぶりの休暇だ。ほんのちょっとなら冒険してもいいはずよ。シンシアは服を脱ぎ捨てると、夜の海で思いきり泳ぎを楽しんだ。しばらくして、ふと浜に目をやり、彼女ははっとして凍りついた。誰かが見ている! 漆黒の浜で男性が優雅に葉巻をくゆらせていた。
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- 頁数
- 168頁 / 新書判
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- 発行日
- 2006年01月20日
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- 著者
- カーラ・コールター
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- 訳者
- 雨宮幸子
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- 定価
- 671円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 4-596-41169-7
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- 書籍番号
- L-1169
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- ミニシリーズ
- 恋する楽園
読者レビュー
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「恋する楽園」の第五話をお届けします。母の言いつけどおりに生きてきたシンシアはリゾート島で、変わり果てた姿の元恋人と再会しますが……。来月刊「魔法がとけたら…」でついにシリーズ完結。どうぞお楽しみに!