ハーレクイン・シリーズ
ダリウスは途方に暮れた。父親の不慮の死に遭い、海運グループの経営と屋敷は引き継いだ。会社の株は弟たちと分ければいい。だが思わぬ難問が立ちはだかった。3人兄弟のはずなのに、もう一人、弟が加わることになったのだ。父親が若い愛人とのあいだにもうけた、生後6カ月のジーノだ。しかも父と愛人は事故でともに亡く、後見人は長男のダリウスとなる。会社や弟たちとならうまく折り合える。しかし、赤ん坊となると……。ところがジーノの母親は、親友の弁護士にも遺書で養育権を認めていた。さっき事務所で顔を合わせたばかりのホイットニーだ。子供に接したことのないダリウスは、すがる思いで彼女に助けを求めた。屋敷に一緒に住んで、ジーノの世話を手伝ってくれないかと――。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2012年01月20日
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- 著者
- スーザン・メイアー
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- 訳者
- 木内重子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2011年01月05日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-22212-1
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- 書籍番号
- I-2212
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- ミニシリーズ
- 富豪三兄弟の秘密
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モニター
ダリウスとホイットニーがダリウスの父の子ジーノを育てることになるのですが、それぞれに問題を抱える二人。ジーノをかわいいと思いながらも抱くことができないホイットニーと、それを見守り助けることになるダリウス。そしてホイットニーもダリウスを助け、お互いに惹かれあっていくのになかなか先に進めないところにやきもきしながら読みました。今後のダリウスの弟たちの物語も気になるところです。
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モニター
愛する娘を失ったヒロインと、家族の愛を知らないヒーローが、ヒロインの親友とヒーローの父が遺した赤ん坊を共同で養育していくことになる物語です。深い傷から赤ん坊に思うように愛を与えられないヒロインの葛藤や、赤ん坊に家族を求めるヒーローの孤独が切ないです。半面、育児を一生懸命覚えようとするヒーロー(イクメンでCEO!)や無邪気な赤ん坊には癒されます。お互い惹かれあいながらも、心の傷から気持ちに向き合えず、なかなか進展しない二人の関係はもどかしく思いましたが、読み終えたらハッピーな気持ちになります。ヒーローには愛情も結束力もない弟が2人いるのですが、今後の作品で兄弟関係がどうなっていくのかも楽しみです。
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モニター
決して遅くない、人を愛することはチャンスがあれば学べると、決して怖くない、愛することは再生できると教えてくれる感動作品です。亡き父と親友の遺児の共同後見人になった、権力と富を手に入れても家族や愛を知らない孤独なヒーローと、愛する人を守れなかった悲しい体験を封印して生きるヒロインが、子育てを共有する過程で育む人を愛する心は、疎遠だった異母兄弟との絆も取り戻し、感涙です。
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モニター
家族の愛情に飢えているのに愛を信じられないヒーローと、過去の結婚で傷ついて子供にさわれないヒロイン。この二人がヒーローの父とヒロインの友人が遺した子供(ヒーローにとって3人目の弟)を一緒になって育てるところから話が始まります。ヒーローは子供を育て家族ができることに喜びを持っていて、なんとか魅力的なヒロインと一緒に住んで子供が大きくなるまで育てたい、さらにヒロインがなぜ子供と距離をおいているかも探るために自分の魅力をふりまきます。ヒロインもだんだん惹かれていくのですが…。ヒーローの弟の一人がとてもいい男っぽいので、次回作以降にも期待しています。
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モニター
最初タイトルがピンとこなかったのですが、全て読み終えて「なるほど!」と思いました。昔愛する夫と子供をなくし辛い経験をしたヒロインと、地位も財産もあるけれど家族の愛情に飢えているヒーロー。そんな二人が出会い、少しずつですが愛を育もうとする。幸せというものがすぐ近くにあるのに、臆病で信じる事を忘れている。そんな二人の心の葛藤、会話がせつなく悲しい。初めての作家さんでしたがじわじわ心に迫る作品で良かったです。是非次の作品も読みたいと思いました。
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モニター
誰しも人に言えない失恋の心の傷がひとつやふたつは持っています。主人公のホイットニーもその一人。知的でスタイリッシュでセクシーなキャリアウーマンも、なかなか癒えない心の傷のおかげで新しい恋への一歩を踏み出せずにいます。そんな主人公を癒してくれるのは、突然目の前に現れた、ジーノというキラキラした黒い目の赤ちゃん。心の傷を乗り越えて大富豪ダリウスとの恋をつないでくれるのはジーノか、それともダリウスの優しさか…。突然目の前に現れる、子育てという今までと全く違う日常での心の揺れがきめ細やかに描かれており、子育て真っ最中の忙しい読者にこそ読んでほしい一冊です。
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モニター
キャリアウーマンのホイットニーが、ダリウスの前ではまるで初めて恋をした可憐な少女のようになってしまい、自分自身の初恋を思い出して胸が熱くなりました。男女の恋のかけ引きだけでなく、母性と父性のかけ引きを絡めたところが、最後まで飽きさせずページをめくらせ、あっという間に読み終えました。
ペンシルベニア生まれ。夫と3人の子供とともに、今もそこに暮らす。販売員や弁護士秘書、地方新聞のコラムニストなどさまざまな職業を経て、現在は執筆に専念。大家族の中で育った経験や、職場でいろいろな人々と出会ったことが作品を書くうえで大いに役立っていると語る。