恋に傷ついたアストリッドと父親の愛に飢えているヘンリー。満たされないものを仕事にかけようした男女が、その仕事で運命の相手に出会う。だが相手は仕事の上司。再び失敗すれば、何もかも失う。自分の気持ちを必死で抑えようとするアストリッド。そんな彼女の気持ちを思いやりながらも積極的に挑むヘンリー。ヘンリーの愛は確かだとしても自分には秘密が……。思い悩むアストリッド。ヘンリーはどこまでも誠実で男らしい。本が届いて、数時間、ヘンリーの完璧な行動力に吸い込まれるように一気に読んでしまいました。

ボスと秘書というハーレクインの鉄板的なストーリーの中に魅力的で裕福な三兄弟を絡めて、より興味をいだきました。いろんな場面で素敵な三兄弟が集まりますが、登場人物が華やかなバックグラウンドを持ちながらも、誠実な
印象をうけます。今回は次男が沢山の困難を乗り越えて幸せをつかみますが、次の物語も今から楽しみです。

上司と部下の社内恋愛で、深く傷ついたヒロイン、アストリッド。新しい職場で、心機一転して頑張ってる様子やそれでいて、上司ヘンリーとの新たな恋をも感じさせるさまが微笑ましく描かれている。

オフィスラブと思いきや、音楽業界の話で、いろんなクラブや個性的な音楽関係者を背景に、ヒーローが元ラグビー選手という変わった設定。読んでいて素直に楽しいです。ラグビーで培った仲間への信頼が、彼を人間味のある素敵な人物にしています。精神的にも肉体的にも傷を負ったヒロインが、消極的でじれったいところもあるけど、あったかい優しいストーリーです。3部作の1話目で、謎めいた伏線もあり、魅力的な異母兄弟も登場し、次作も気になります。

身分の違いが招く悲しみと喜びとが複雑にミックスされた最後まで見逃せない展開のラブストーリーです。

ヒーローは遺産相続のために異母兄弟と子会社の経営成績を競うことになった元ラグビー選手。ヒロインにとってはかつての憧れのスターでもあり、新しい会社でのボス。プレイボーイと呼ばれていたというヒーローはストーリーの中ではその片鱗を全く見せないような誠実で気骨のある男性で、読んでいて胸がときめきました。背負っている過去の傷を互いに優しく癒し合うような、静かに、でも熱く燃えるピュアラブストーリーを是非。