ハーレクイン・シリーズ
絵画の修復家のカリーは胸を躍らせていた。勤め先のギャラリーが、今回のオークションでジャック・ルナールの《海辺の恋人》を落札できれば、ずっと憧れていた絵の修復をまかされることになるのだ。ところが、その絵は謎の個人コレクターが法外な値段で落札した。ショックでやけを起こした翌日、カリーは一通のメールを受け取る。地中海にある島国のプリンス――モンテズ公が、代理人を通して絵画の修復を依頼してきたのだ。ほどなく届いた航空券で半信半疑のまま島を訪れたカリーは、案内された宮殿の華麗な部屋で声を失った。
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- 頁数
- 160頁 / 新書判
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- 発行日
- 2010年08月05日
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- 著者
- サブリナ・フィリップス
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- 訳者
- 柿原日出子
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- 定価
- 723円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-12522-4
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- 書籍番号
- R-2522
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モニター
島国のプリンスと、しがない絵画修復の娘。しかし運命としかいいようのない赤い糸に手繰り寄せられるかのように、ルナールの絵が二人を結びつけた。お互いに惹かれあい、愛し合っていくけれど、目に見えない壁と過去の記憶にあと一歩がなかなか踏み出せない。二人の揺れ動く心をドキドキしながら見守ることしかできなくて、早く先にたどり着きたいと、一気に読み進めてしまった。夏の暑さよりも熱い熱い二人の愛を感じながら読んで欲しいと思った。
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モニター
二人の気持ちが凄く読んでる側には伝わるのに、お互いには伝わってないのがじれったい感じでした。先が気になり、短時間ですらすら読めるお話でした。
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モニター
ヒロイン・カリーが中学生のころに出会い、絵画の修復家になるきっかけとなった絵=19世紀の巨匠ジャック・ルナールの《海辺の恋人》がオークションに掛けられる! プレ・オークションで互いの存在に気付いただけで、強烈に惹かれ合ったカリーとモンテズ公レオン。彼はこの2日間、彼女のことしか頭になかったのだ。絵の修復を餌にレオンに絡めとられる様が強烈で、その執拗な欲望には当てられっぱなし(笑)。ラストの家系図にまつわるエピソードが哀しく“プリンスの秘密”の意味がようやく分かって納得した。
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モニター
作者の名前に見覚えがないので、紹介欄を読んでびっくり、シャロン・ケンドリックさんのお弟子さん! やっぱりドラマティックでやきもきさせる展開! 普通のロイヤルものとはちょっと違った感じでしたが、最後に一言、この二人なんだかんだ言ってますが、実はしっかりお互い一目ぼれじゃないですか(笑) なかなか気持ちが伝えられないもどかしさに共感!
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モニター
ある絵画に憧れ、修復家になったカリーと、地中海のプリンスのお話でした。互いに惹かれあいながらも、レオンがカリーのことを軽率で名声第一の人間だと誤解したり、彼女の絵に対する想いをなかなか理解しない所に、もどかしさを感じました。しかしレオンの兄嫁の登場など紆余曲折を経て、彼らは互いへの想いを深めていきます。最後にレオンがカリーに見せた展示室は、カリーにとって最高の贈り物だったんじゃないかと思います。とてもロマンティックでした!
大学卒業後、余暇を使って小説を書いていたが、スコットランドでシャロン・ケンドリックの講座に参加して以来、自分の本を世に送り出したいなら、もっと書くことに時間を費やさねばならないことに気づいたという。異国を旅したり、家族で一緒に過ごすことを好む。イギリスのギルドフォードに生まれ育ち、現在も夫とともにそこに暮らす。