ハーレクイン・シリーズ
略奪された淑女
ハイランドに、優しい愛などない。愛は、乙女を一瞬で焼き尽くす野火。
破産寸前の没落貴族を父に持つペニーは、将来を悲嘆していた。 いずれ私は、金持ちで好色な老人と結婚させられるのだろう、と。 事実、父は娘を借金の形に売ったが、相手は意外な人物だった。 ラクラン――海運業で莫大な富を築いたというハイランドの氏族長は、 恐ろしく背が高く、屈強で非情な目をした無口な男だった。 ペニーは怯えながら彼を見上げ、はっとした。この人を知っている! 幼い頃、ただ一人心を許し、慕っていた年上の優しい少年。 突然消えてしまった彼が戻ってくるなんて……私を妻にするために? だが、夫となったラクランに、少年の面影や優しさは微塵もなかった。 彼はまるで復讐するかのように、夜ごと激しい情熱をペニーにぶつけ……。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2021年04月05日
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- 著者
- ミリー・アダムズ
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- 訳者
- 琴葉かいら
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- 定価
- 910円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- ISBN
- 978-4-596-41282-9
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- 書籍番号
- PHS-252
昔からずっと本が大好き。自分のことを『赤毛のアン』の主人公アン・シャーリーと、19世紀に優雅な令嬢の生活から冒険とスリル満点の船上の世界へと突然投げこまれた物語の主人公シャーロット・ドイルを混ぜ合わせたような存在だと考えている。森の端にある小さな家に住み、ふと気づけば息抜きに本のページをめくって読書にふける生活を送る。情熱的で傲慢なヒーローに立ち向かうヒロインという組み合わせに目がない。