ハーレクイン・シリーズ
猫と紅茶とあの人と
ベティ・ニールズ・コレクション
私はさんざん彼のことを考えたのに、再会した彼の瞳は、私を素通り……。
ある雨の日、バス停にいたクレアラベルに、とんだ災難が降りかかる。 前の客に足を踏まれてけがをし、後ろの客に傘で小突かれたあげく、 側溝の泥水に足をとられているうちに、バスが走り去ってしまったのだ。 だが通りすがりのロールスロイスに拾われ、家まで送ってもらうことに。 車の主は長身でハンサムな整形外科医、マルク・ファン・ボーゼル。 猫2匹と暮らす彼女の狭いフラットには場違いなほど洗練された男性だ。 「5分しかないんだ」彼は傲慢ともいえる態度でそう言うと、 そそくさとクレアラベルのけがの手当てをして帰っていった。 翌朝クレアラベルは職場の病院で、回診に加わった意外な人物を見て驚く。 昨日のあの人だわ! けれど、当のマルクは彼女に目を留めもしなかった。
-
- 頁数
- 160頁 / 新書判
-
- 発行日
- 2021年04月20日
-
- 著者
- ベティ・ニールズ
-
- 訳者
- 小谷正子
-
- 定価
- 710円(税込)
-
- ポイント
- 0pt
-
- ISBN
- 978-4-596-41330-7
-
- 書籍番号
- MP-20 (初版R-656)
-
- ミニシリーズ
- ベティ・ニールズ・コレクション
イギリス南西部デボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師と助産師の教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人男性と知り合って結婚。以後14年間、夫の故郷オランダに住み、病院で働いた。イギリスに戻って仕事を退いた後、よいロマンス小説がないと嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、執筆を決意した。1969年『赤毛のアデレイド』を発表して作家活動に入る。穏やかで静かな、優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永眠。