ハーレクイン・シリーズ
生後すぐに母を亡くした幼い姫君は、貴族として生まれながら、 父方の血筋を忌む祖母の命により、人知れず遠くの森に捨てられた。 身元不詳の赤ん坊を拾った少年、名門家の次男マーカスは、 彼女をロウェナと名づけ、面倒見のよい家令夫妻に育てさせた。 月日は流れ、育ての親と死に別れた19歳のロウェナは、 マーカスの異母兄の屋敷でキッチンメイドとして雇われる。 だが、主人から下心たっぷりの誘惑を執拗に受けて困り果てていると、 ある男性が颯爽と現れ、彼女を救った──ああ、マーカスさま! 長く英国を離れていた彼がようやく帰ってきた。まさに夢のようだわ。 大好きな彼の懐かしい姿に、涙をにじませるロウェナだったが……。
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- 頁数
- 256頁 / 新書判
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- 発行日
- 2018年04月05日
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- 著者
- ヘレン・ディクソン
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- 訳者
- 深山ちひろ
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- 定価
- 906円(税込)
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- ポイント
- 0pt
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- 発送予定日
- 2018年03月17日(予定)
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- ISBN
- 978-4-596-33280-6
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- 書籍番号
- PHS-180
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夕鶴
男性をひと目で魅了してしまうロウェナに憧れと羨ましさを感じます。こんな女性になってみたい! と思わせるストーリー展開と、対照的な兄の存在で憧れの男性であるマーカスの魅力が際立つところも大注目ポイントだと思います。それぞれの人物の心の動きや情景が細やかに描かれていて、その時代の息吹が伝わってきました。読み終わるまで、二人の恋の行方から目が離せません。ヘレン・ディクソン様のファンになる一冊だと思います。
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モニター
初めて読んだ作家さんでしたが、大好きなヒストリカルなのでグイグイとストーリーに惹きこまれました。シンデレラストーリーですが、ストーリーがもたつく感じもなくヒロインも可愛かったです。
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モニター
人を愛するがゆえ、愛を失った人々はどんな行動をとるのでしょう。理不尽とも言える状況にいてもなお、凛とした姿をたもっていられるヒロインは、こちらが応援せずにはいられないほどです。静かに見守っていてくれる人々がいることにホッとしている自分もいて、楽しんで読めます。
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はあと
捨て子のロウェナ…それでも健気に明るく知的な女性に育つ過程は、応援したくなる。恋もするが階級の違いが立ちはだかる貴族社会。でもメイドをしていても血筋の良さを感じさせるロウェナに訪れたシンデレラストーリーです。
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いつまでも心は乙女
ヒストリカルロマンスではあるが、とても背景がシンプルで読みやすく、物語の中に引き込まれる1冊。ヒロインは、美しい容姿と芯の通ったブレない人間性で周りの人々を惹き付け大切にされながら成長し、自ら幸運を求めて果敢に行動する強さに感動を覚える。彼女の新生児時からのヒーローとの愛を実らせていく2人の心の葛藤と両家族の祝福に包まれていく過程は読み応えがある。
イングランド北東部サウス・ヨークシャーの緑豊かな土地に、30年以上連れ添う夫と共に住んでいる。自然をこよなく愛し、読書や映画鑑賞、音楽鑑賞が趣味で、とりわけオペラに目がない。時間が経つのも忘れて図書館でリサーチすることもあり、想像と史実の絶妙なバランスが、良質な物語を生み出すと語る。