死霊の国のアリス
少女の泣き声は誰にも聞こえない。 その日、わたしの家族は皆殺しにされた。 なぜわたしだけ生き残ったの…。 わたしの中の声なき声があなたを殺せと囁く。 竹中美麗挿絵付 血塗られた学園黙示録…。
「怪物が襲ってくる」という妄想に取り憑かれた父親のもとで育てられたアリスは、16歳の誕生日、本物の“怪物”に襲われて家族を皆殺しにされてしまう。ひとり生き残り、罪悪感に苛まれるアリスは、転校先で学園を支配する美貌の不良少年コールに出会う。全身傷だらけのコールは、まるですべてを見透かすように──アリスに怪物(ゾンビ)が見えることを知っているかのように──見つめた。