新型コロナはどこから来たのか 国際情勢と科学的見地から探るウイルスの起源
人為的エラーは起きたのか——?第一線の感染症研究者、ホワイトハウス・各国政府高官、中国人医師、亡命者、軍・諜報機関の関係者ら最重要人物に直接取材を敢行。未曾有のパンデミックの裏側で起きていた出来事を多角的に徹底検証した、緊迫のドキュメント!
著者:シャーリ・マークソン /
訳者:高崎拓哉
訳者:高崎拓哉
「新型コロナはコウモリ由来で自然変異のウイルスである」。WHOは2021年の調査でそう結論づけた。
だが実際は多くの事象が「武漢研究所からの流出」の可能性を示唆し、
権威ある研究者の中にもそれを論じる者は少なくない。
ウイルスの本当の起源はどこなのか。流出説はばぜ陰謀論として切り捨てられたのか。
取材を通じて見えてきたのは、「研究所由来」に寄った論文が検閲され、
公正なはずの調査団が骨抜きになり、議論が封じ込められてきた事実。
そして中国共産党の世界戦略、米政権の対立構造が複雑に絡み合った
権力者たちのパワーゲームだった——。
「(科学者たちが)新型コロナウイルスが中国の研究所から流出した可能性を受け入れれば、それはドナルド・トランプの対中姿勢をも受け入れたことになり、大統領選挙で困った事態になりかねない。(中略)それだけでも、流出説をとんでもない理論だとか、陰謀論と呼ぶにはじゅうぶんだった」
——カリフォルニア大学 物理学教授リチャード・ムラーへのインタビューより(本文抜粋)